米国のカリスマ投資家ウオレン・バフェットに関する評伝「雪ダルマ」が目下、
NYタイムズのノンフィクション部門のベストセラー・リストのトップを占めてい
る。80年前の「世界大恐慌」の訪れを思わせる世界的「金融危機」に瀕している今
日の資本家やビジネスマンにとっては、あたかも「救世主」のような存在らしい。
正直言って、株や投資に全く縁のない純然たる学者の私には、彼の名前は初耳だっ
た。大恐慌の真っただ中、1930年に生まれた彼は、既に喜寿(77歳)を越
え、仕事を息子に譲りつつある。当然「先見の明」があって大成功した(今日、
IT王として知られる「ビル・ゲイツ」をもしのいで、世界で最も富裕な実業家
である)彼が、今日の「金融危機」は本の序の口で、これからドンドン悪化し続
けるだろう、と語っているから、覚悟を十分にしたほうが良かろう。。。
彼が破竹の勢いであるオバマ大統領候補 (民主党) を積極的にバックアップして
いるというから、大変面白い。「鬼に金棒」と言えるだろう。「鬼」と言っても、
(あの「ジョージ・ブッシュ」と違って) オバマは極めて善良な鬼だが。。。ひょっ
としたら、彼は来たるべき「オバマ政権」の財務長官に最適任かもしれない。。。
英文原書は大作で、千ページに近いので、とても直ぐ読み終えるというわけには
いかない。「斜め読み」で、全体の感触を何とかつかみつつあるところである。
大きな雪ダルマを作るには、「湿った雪」と「長い傾斜(スロープ)」が必要だと、彼は言う。
ドライなビジネスでは、成功しない。温かい人情が必要だ。そして「せいては事
をし損じる」。長い時間をかけてゆっくり坂を上り下りしなければならない。。。
こうして、雪深きオマハという片田舎に「正直者」の彼が始めた「Berkshire
Hathaway」社という雪ダルマの「芯」が誕生し、最後に巨万を築き上げたのだ。。。
だから、彼は世界中のビジネスマンから尊敬を集めているといわれている。
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