2008年5月6日火曜日

何を食べたらよいか? 自然に帰ろう!(Michael Pollan)

著者マイケル・ポーランは、カルフォルニア大学(バークレー)の教授(ジャー ナリズム専攻)。自宅に菜園をもち、自らガードニングを楽しみながら、食生活 の改善を試みている。豊かになり過ぎた欧米や日本などのいわゆる文明諸国では、 インスタント食品製造会社のテレビ広告やいわゆる栄養学専門家の書く本に踊ら されて、我々の祖母の世代が昔食べていたような自然の食物を余り口にしなくなっ てしまった。そのために、近来、肥満体とか「メタボ」の人間、糖尿病患者や癌 患者がいっぱい街に溢れ始めた。

著者は菜食主義ではないが、主に野菜や果物な どの植物由来の食物を偏食なく、腹八分目に食べることを強調している。長寿者 が多かった沖縄の例をあげながら、米軍基地の影響で、マクドナルドのようなイ ンスタント食品文化が蔓延し、近来、沖縄でも長寿者の数が年々減少し始めてい ることを指摘している。より健康で息の長い生活をエンジョイするために食生活 を「もっと自然に戻すべきだ!」という警鐘を鳴らしている。一読に値する本で ある。

ちなみに地元の米国では、この正月に出版されて以来、ノンフィクション 部門で、(ニューヨークタイムズ紙の)ベストセラーリストのトップの座を占め 続けている。

0 件のコメント: