2008年4月21日月曜日

『グリーン党の生みの親』(Bob Brown)

南氷洋での日本による「偽装の調査」捕鯨は、豪州(労働党)政府や野党の保守連合、グリーン党などからの強い抗議や、グリーンピースやシー・シェパードによる活発な(妨害)海上作戦により、結局、捕獲数が目標の半分に終わった。私はグリーン党支持者の一人で、党首のボッブ・ブラウン医師に信服している。世界に先駆けて、豪州タスマニア島から、自然保護をめざして「グリーン党」を打ち上げたボッブ・ブラウン(上院議員)をご存知だろうか? 

ケニアのワンガリ・マータイや米国のアル・ゴアが植林運動ヤ地球温暖化をそれぞれ唱え始める以前から、彼は自然保護問題を政界に訴え始めたパイオニアである。その彼の英文伝記「Gentle Revolutionary」(直訳すれば、「やさしい革命家」、約250ページ) が2年前に出版された。

昨年11月末の(豪州)総選挙で、グリーン党のバックアップを受けて、(保守連合から11年ぶりに政権を奪回した)労働党(ケビン・ラッド政府)は、いち早く京都議定書に署名し、最近バリ島で開催された国連主催の「温暖化防止」会議では、リーダーシップを発揮して、京都議定書の署名をいまだに拒んでいる米国(中国と共に、世界で炭酸ガスを最も多量に放出している国)に、積極的に圧力をかけ始めている。さらに、(グリーン党の主張に基づいて)豪州は挙国一致で、日本による野蛮な「捕鯨侵略」に対する活発な抗議行動を、南氷洋上で成功させた。今や豪州は「グリーン」(自然/環境保護)運動の「台風の目」になりつつある。その起源(原動力)である情熱家「ボブ・ブラウン」の(草の根)グリーン運動の生い立ちを知ることは、今世紀の「市民による地球温暖化防止」運動を成功させる重要な「鍵」である。

(ドイツと違って)日本では、「下からのグリーン運動」がうまく育っていない。例えば、2004年の参議院選で、いわゆる「緑の党」の党首「紋次郎」がとうとう落選し、党自体を解散してしまった(その後、みどりの「会議」が、みどりの「テーブル」に縮小)! 従って、日本の「土壌」と市民の「意識」を共に向上させることが、「グリーン」の木を育てるために急務である。

総選挙が目前に迫る!
http://www.asahi.com/politics/update/0420/TKY200804200195.html

ごく最近、福田内閣への支持率がとうとう25%にまで凋落し、前回の参議院選直前の安倍内閣への支持率26%をも下回った。従って、今夏(サミット後)の「国会解散」は必至であろう。そして、野党各党が団結すれば、与党の衆議院選挙での大敗も視界内にある。もし(十数年前のごとく)野党が再び天下を取れば、「グリーン」支持層の声も内閣の政策にもっと反映されるチャンスが出てくるだろう。「環境保護/改善のため、グリーンよ、再起せよ!」

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